能登半島で続く「テシゴトかふぇ」のボランティア活動
名古屋で活動するゴスペルクワイアVoices of Vision(VOV)の支援活動は、東日本大震災から始まりました。メンバーのひとりが認定NPO法人レスキューストックヤード(RSY)と繋がりを持っていたことがきっかけです。
RSYは名古屋に事務所がありますが今回の令和6年能登半島地震を受けて穴水町に拠点を設け、一般の方のボランティア受け付けをはじめ、イベント企画・実施など、様々な形で能登半島地震の支援活動を続けています。
VOVもメンバー有志が力を合わせRSYを通じて支援活動に参加しています。
能登では震災で家はもとより田んぼや畑を失ってしまい、寂しい思いをしている人も多くいます。「手先を動かすのが大好きな人が多い」という声を聞き、VOV有志が「テシゴトかふぇ」を立ち上げました。
クラフト系のものづくりワークショップを主軸に、穴水町の住民のみなさんを集め、さまざまなグッズ作りの時間を提供しています。

PPバンドのバッグが人気
特に人気なのは、PPバンドでつくるバッグ。様々な模様を入れた個性豊かな作品が揃っています。今では住民のかたが中心の「よらんかいね」というサークルで作品をつくり、販売もはじめました。売上金はサークル仲間のお茶会などの資金になっているそうです。
「洋服の色に合わせるとおしゃれなんよ」「水に強いからお風呂セットにピッタリね」「軽くて持ち歩くのが楽しみ」
作り手たちの声が弾みます。

男性も参加しやすい「竹灯ろう」づくり
この秋から始まったのは「竹灯ろう」づくり。お茶会や手仕事サロンには男性がなかなか参加しづらいという声を聞いての発案です。
30cmほどの竹に自分の好きな模様をパターンに従って、電動ドリルで穴を開けていきます。全体で男性は1〜2割となりましたが、余裕のある人は妻や周囲の女性たちを手伝うなど、微笑ましいシーンも見られました。
作った作品は持ち帰るほか、地元の文化祭で出品する作品にもなったようです。

温かな光に包まれて

最終日は、由比ヶ丘団地集会所に集まり「点灯式」のミニイベント。竹灯ろうの中にLEDランプを入れ、温かく揺らぐオレンジ色の光を見ながら、ゴスペル音楽に包まれました。
薄暗い部屋に灯る優しい光。
ことばにならない思いが、揺らいでいるようでした。
